江戸東京たてもの園　万徳旅館
江戸東京たてもの園は、平成5（1993）年に開園した野外博物館である。 園内には江戸時代から昭和初期までの、 27棟の復元建造物が建ち並んでいる。最新の建造物の1つである万徳旅館は、江戸時代から続く旅籠で、 御嶽講の参拝者が利用していたと言われている。都内に残る唯一の旅籠建築として、建築及び民俗学的に希少価値が高い。 　本建築の建築年代は、江戸時代末期〜明治時代初期と推定される。小屋組みには小屋裏を利用するために、棟束（与次郎束）対しに左右から登り梁をほぞ差、 込栓留めとして大架構空間を形成する与次郎組（和小屋構造の一）が見られ、また屋根には杉皮葺きや、板葺（栩葺）の構法が見られる。 　万徳旅館は、創建から平成10（199）年に解体されるまでの間に、何度かの増改築が行われ、�Y期に及ぶ変遷があったと推定される。本工事では、旅籠旅館として2階に 客室を増築（お神楽形式）したと思われる、�U期（明治時代初期〜中期頃）の姿に復元した。
江戸東京たてもの園 【所在地】〒184-0005　東京都小金井市桜町3-7-1（都立小金井公園内） 【ホームページアドレス】　 http://tatemonoen.jp/