野島公園旧伊藤博文金沢別邸

 市指定有形文化財旧伊藤博文金沢別邸は、初代内閣総理大臣伊藤博文公爵により、明治31年に建てられた茅葺寄棟屋根の田舎風海浜別邸建築である。明治期、金沢近傍は別荘地として政界人等に注目され、本別邸はその数少ない建築遺構である。
 工事前の本別邸は一部の棟が解体撤去され、当初の規模を縮小した状態で残っている状況であったが、痕跡調査や史料調査等を行い、建設当初の状況及び変遷をほぼ明らかにできた。そのため、解体時残っていた当初範囲を復元修理し、さらに撤去処分された当初範囲(台所棟玄関、居間棟湯殿)を新築復元する現状変更を行ない、建設当初の規模に復元した。また、厨房棟と、消火ポンプ小屋を新たに建設した。さらに公開、活用のため、新築復元部分(台所棟玄関等)に多目的トイレや管理事務室を設置した。なお、復元工事に併せ、外構整備工事を実施した。
 復元工事中には、地域住民を対象とする見学会を行い、職人を交えて、文化財建造物の保存技術等を説明した。     
 

 ●第55回神奈川建築コンクールアピール賞  受賞    
 ●第26回都市公園コンクール国土交通大臣賞 受賞




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