横浜市指定 地蔵王廟

地蔵王廟は明治25年に中国人墓地(中華義荘)内に建築された、木骨煉瓦造の中国様式の霊廟建築です。横浜市内最古の近代建築としても知られています。
中庭を中心に、建物を前後に並べて取り囲む、南方特有の形式で広東省や台湾の廟建築に多く見られるものです。
   
外壁を煉瓦半枚積み、内部は木骨に木摺りを打ち石灰モルタル塗りの大壁としています。煉瓦壁体の補強としてマコウハンと呼ばれる鉄板で、所々を柱に止めています。 
中庭部分。扉や軒廻りなどは漆工芸。
写真左を門庁、右を正庁、正面奥を側廊と呼びます。
正庁部分は中央を正堂、その両脇を位牌堂としています。
建物の名称にもなっている地蔵王厨子(地蔵王菩薩像)は正庁に安置されています。