三鷹市大沢の里古民家 (三鷹市指定有形文化財 旧箕輪家住宅主屋)

 本建物は、江戸時代から同地で山葵田を経営してきた箕輪家の主屋として明治35(1902)年に建てられ、昭和55(1980)年頃までの約80年間使われていました。その後、平成19(2007)年に故・箕輪一二三氏が三鷹市に寄贈し、平成21(2009)年に三鷹市の有形文化財に指定されました。
 本工事では、平成28(2016)〜平成30(2018)年にかけて解体保管・整備工事を実施しました。建物の老朽化が著しかったため、一旦全ての部材を手壊しで解し、保管しました。
 整備工事では、敷地が軟弱な地盤のため、砕石パイルによる地盤改良を行い、鉄筋コンクリート基礎を新設した上で、保管部材(古材)を原則再用し、復原を行いました。
 
復原にあたっては、「周辺に崖線沿いの緑や湧水、山葵田が残る環境」(指定文抜粋)と一体となって古民家が現存していることが重要であるため、現地保存としました。また、本建物は元々茅葺屋根でしたが、現行法に則るため、不燃材の銅板を使用し、茅葺の形状を模した屋根としました。
  整備にあたっては、市民がかつての大沢の生活文化を知り、次世代へ継承していくための施設として、展示・体験学習の場として活用するため利便性、快適性に配慮しました。有形文化財としての価値を損なわず、新たに追加した部分を明確にするとともに、将来的に復原する場合は元に戻すことができるようにしました。
 北側後補増築部は、活用のためのトイレ・給湯室等とし、縁側にはガラス戸・網戸を新設しました

三鷹市大澤の里古民家
【所在地】東京都三鷹市大沢2丁目17号3号
【交通】

 
・JR三鷹駅南口から 小田急バス「榊原記念病院」、朝日町三丁目」または「車返団地」行、「竜源寺」下車  歩5分
 京王井の頭線三鷹台駅より みたかシティバス「三鷹台・飛行場ルート」「竜源寺」下車徒歩5分      京王線調布駅より 京王バス「武蔵小金井駅南口」行「野川公園一之橋」下車徒歩10分

【ホームページアドレス】三鷹市公式ホームページ https://www.city.mitaka.lg.jp/
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