真照寺薬師堂

 真照寺は引田山金蓮院と号する真言宗豊山派の寺院で、寛平3(891)年に義寛上人によって開山されたと伝えられています。境内には今回補修工事をおこなった薬師堂(東京都指定有形文化財)のほかに、四脚門形式の山門(あきる野市指定有形文化財)があります。 薬師堂は木造(桁行3 間、梁間3間半)で、間口4.42m、奥行4.87m(21.52u)、屋根は宝形造、茅葺型銅版葺のお堂です。外部には切目縁が付き、軒周り柱上部に舟肘木があります。現在の薬師堂の建立年代は、昭和44 年の解体修理時(注1)に行われた調査から室町末期頃の再建とされています。 
 本工事では、屋根の棟部分からの雨漏りの補修及び、木部・建具等の劣化による破損部の修理及び耐震補強工事を行いました。
 耐震補強は、見え隠れ部に基礎・土台・鉄筋ブレース、仕口ダンパー等を新設し、薬師堂のもつ意匠を損なわないよう配慮しました。


(注1)「都重宝真照寺薬師堂修理工事報告書」(昭和45年 都重宝真照寺薬師堂修理委員会)より

 



真照寺
【所在地】〒197-0834 あきる野市引田863
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